2011年3月8日火曜日

第15回あったか寄席

3月6日(日)雲南市加茂教育集会所において開催された「第15回あったか寄席」の報告です。

通例として露の新治さんのオフィシャルページ「まいどおきに露の新治です」
http://park1.aeonnet.ne.jp/~sinjikai/

に投稿して載せていただいていますが、今回は趣を変えて、大量の写真とともに新しくブログを立ち上げるという無謀な手段に出てみました。

開催当日は主催の「はんどばっくの会」のメンバーを中心にサポートメンバーの手によって会場作りが始まります。

今回報告者は準備のお手伝いをしなかったものですから(おい)設営状況は手元にありません。
どなたか撮影されていれば連絡ください。アップさせていただきます。

(なお、文中の各氏のお名前は「さん」付けで表記していますのであらかじめご了承くださいませ。)


これが今回の高座です。毎回嗜好を凝らしたできばえになっています。
設営メンバーの方々ご苦労様でした。
ごく一部ですがスタッフの面々
といっても、右二人はワタシの家族(笑)

会場も整って、お客様をお迎えします。



続々とお客様がおみえになって、この後前列の空いた席も埋まり、超満員となります。

いよいよ開演、まずは新治さんのご挨拶から
軽妙な語り口で会場を一気にわしづかみです。
新治さんのご紹介で本日のトップバッター吉田智弥さんの登場です。

吉田智弥さんは1984年~2004年まで奈良県地方自治研究センターに勤務され、1988年からは奈良県立大学や花園大学などで人権関係の講座を担当されてきた方で、今回は「私の出会った奈良の部落・解放運動」のタイトルで、ご自身の経験されたいろいろな話をしていただきました。
吉田智弥さん


吉田さんは非常に穏やかな口調でお話を続けられ、ご覧のように非常に穏やかなお顔をなさっていますが、語られる内容はどの話題も目から鱗が落ちるようなお話で、休みなく次から次へとわき出す話題に会場の皆さんは退席することもなく息を詰めて聞き入っておられました。


水平社宣言80年記念の全国青年集会に向けて書き下ろした脚本の話題では、水平社宣言を発した西光万吉の知られざる歴史もご披露いただき、演劇活動のお話とともに新鮮なお話をたくさん聞くことができました。

一通りお話が終わり新治さんも登場して、補足のお話が始まります。
さすがに会場からの質問は出ませんでしたが、会場に代わって新治さんから2,3の話題が提供されて、それについて吉田さんがお答えになるという、ミニQ&Aコーナー(今勝手に命名)
吉田さんとても素敵なお話を長時間ご苦労様でした。ありがとうございました。


さて、ここで中入りとなり、皆さん固まった足腰を伸ばします。(報告者はこのあたりで膝裏がつり始めた(笑))

中入りの後は豊来家 玉之助(ほうらいや たまのすけ)さんのご登場。
大阪生まれの兵庫育ち、ラッキー幸治師に師事し、豊来家に。大阪芸術大学卒業で、現代美術もおやりになるという、現在フリーで活躍中の太神楽曲芸師です。

会場が集会所ということもあって天井は低いわ、部屋は狭いわの悪条件でしたが、そこは難なくこなしていくという、流石な業師。


部屋の真ん中で周りをお客様が取り囲み360度全周回転。今はやりの3D太神楽(まぁ生身ですから3Dなのは当たり前)


技が決まるたびに会場からは「おお」と感嘆の声が。


カメラ目線でアピールもきっちり

法被を脱いでいっそう芸に力が入ります。


天井につきそうな皿回し

会場からも「ほぅ」と声が漏れます

続いては傘を使った曲芸
いつもより余計に回していただきました(笑)



最後は至極の芸といっても過言ではない獅子舞のご披露です。

年季の入った獅子頭が上下左右縦横無尽に暴れます。



舞は佳境を迎え、仕組みは秘密の大技(後で聞いてまた驚きましたが、これはご本人からお聞きになる方がよいと思いますので詳細はナイショ)

両足がぺったり畳についたまま獅子頭が天井までせり上がります。

これまた会場から「おおおぉ」

日本古来の伝統の技を迫力たっぷりにお見せいただきました。玉之助さんありがとうございました。

豊来家玉之助さんのホームページもあります。ぜひお越しになってください。



獅子舞の興奮もさめやらぬ会場内、いよいよ大トリの新治さんの登場です。

今回の演目は「柳田格之進」

いわゆる人情噺というものになると思いますが、高座に上がった新治さん、黒のお召し物できりっとした雰囲気が漂います。


まずは軽くマクラを振って会場内のお客様をリラックスさせ、一気に引きつけます。


生来の生真面目さが災いして主家から放逐され浪々の身となった柳田格之進が碁好きの商家の主との親交が深まるが、ひょんなことから五十両の紛失騒ぎに巻き込まれ、あらぬ疑いをかけられる。
生真面目な武士、それを心底心配する主、お店第一主義の大番頭。
それぞれの立場を絶妙に描写した人情噺。




どっと笑う場面は少ないものの淡々と物語は進んでゆき、話が佳境に入ると不覚にも目頭が熱くなり、鼻水をすする場面も







今回初めて「柳田格之進」を聞きましたが、いい噺でした。
まだお聞きになっていない方は是非生でお聞きになることをおすすめいたします。
新治さんありがとうございました。

最後は手ぬぐいと、メンバーの方々が手配したお花の抽選会。

「この中で最高齢のお方は・・・ へぇ ひゃくにさいぃ!」のお顔


これでお開きとなりましたが、会場の外では玉之助さんが特別にアンコール上演。
天井の低い室内ではできない大技です。

どんどん竿が長くなっていきます




非常に縁起のよい曲芸をわざわざご披露いただきありがとうございました。


お客様がお帰りになった後、スタッフ一同で打ちあげとなりました。

所用で参加が遅れ、伺ったときには会場は大盛り上がり。
玉之助さんの秘技にまつわる話だとか、つまらない駄洒落の披露とか(´Д`υ)))
所用で新治さんと玉之助さんは中座され、車でお帰りになりました。
その後のホームページのメールで、無事にお帰りになったご様子。

引き続き残られた吉田さんを囲んで、遅くまで有意義な話が続けられました。



以上で報告終わりです。
出演されたお三方、ご苦労様でした。とても楽しい時間でした、ありがとうございました。

滋賀県や遠方の市町、近隣からもたくさんの方にお越しいただきました。ありがとうございます。

準備段階から終了まで一生懸命がんばった「はんどばっくの会」を中心としたスタッフの皆さん、本当にお疲れ様でした。
これから先も末永くこの会が続くことをお祈りいたします。


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